Dockerを使ってDigitalOceanにShinyアプリを公開する

こんにちは。冷やし中華を今年になって3回食べているのですが、友人は4回食べたそうです。

先日作成した「確率分布を動かして遊ぶShinyアプリ」ですが、 おかげさまでけっこうな数のかたに見ていただいているようです。 たいへん嬉しいのですが、ShinyApps.ioに公開しているため、 すぐに「THIS APPLICATION IS CURRENTLY UNAVAILABLE」となってしまいます。

せっかく紹介していただける機会も多いので、このたびDigitalOceanで公開することにいたしました。 こちらです↓

http://statdist.ksmzn.com/

前のURLでも見られるようにしておくつもりなので、 今後はお好きな方をごらんください。

ここからが本題です。 公開するにあたり、勉強がてらDockerを使ってみました。 ここでは、その作業手順を記しておきます。

DigitalOceanでサーバ作成

これに関してはメインではないので触れません。 僕はこちらのブログを参考にしました。

さくらのVPSからDigitalOceanへ移転

大事なのは、 Docker入りImage を選択することですね。

ちなみに、こちらのリンクからサインアップしていただけると お互いにメリットがあります。 https://www.digitalocean.com/?refcode=6dbd71c2251f

スワップを増やす

ワナがあります。このままの状態だと、メモリ不足でパッケージがインストールできないという事態に陥ります。 なので、こちらの記事を上から実行し、Ubuntuスワップ領域を増やしましょう。

How To Add Swap on Ubuntu 12.04 https://www.digitalocean.com/community/tutorials/how-to-add-swap-on-ubuntu-12-04

Shiny用コンテナの作成

Dockerfileの作成

もうShinyアプリは完成している前提とします。

ありがたいことに、ShinyServerがインストール済のDockerイメージが公開されているので、 そちらを使わせていただきましょう。 https://registry.hub.docker.com/u/rocker/shiny/
↑のGithubリポジトリ

上記のrocker/shinyイメージだけでもShinyは動かせるのですが、 このイメージはRのパッケージが「Shiny」「rmarkdown」しかインストールされていません。

なので、rocker/shinyイメージをもとに、 自分のアプリに合わせたDockerfileを作成しましょう。

私のDockerfileは以下のようになっています。

FROM rocker/shiny:latest

RUN R -e "install.packages(c('shinydashboard', 'hypergeo'), repos='http://cran.rstudio.com/')"

COPY  /ShinyDistributionsApp/ /srv/shiny-server/

CMD exec shiny-server >> /var/log/shiny-server.log 2>&1

FROM 句でrocker/shinyを指定し、

RUN句で僕のアプリに必要な'shinydashboard'と'hypergeo'パッケージをインストールしています。 そして、COPY句でShinyアプリのソースをコピーし、CMD句でshinyを実行しています。単純ですね。

ビルド、そして実行

Dockerfileができたらビルドします。

DegitalOcean内にログインし、適当な名前をつけてビルド。

sudo docker build -t yourname/shiny-yourapp:latest .

初回は時間がかかります。 ビルドが完了したら、-d オプションをつけ、バックグラウンドで実行します。 rocker/shinyは、デフォルトでは3838ポートをEXPOSEしているようです。

sudo docker run -d -p 80:3838 yourname/shiny-yourapp:latest

これでバックグラウンドで実行されているので、 自分のドメインIPアドレスをブラウザに入力してみましょう。 アプリが動いているはずです。

ちなみに、大量アクセスが来た場合のことを何も考えていません。 おそらく、こちらのスライドのような対処が必要となることでしょう。

このスライドにおける方法①を試す場合、 Docker-Composeを使ってShinyとNginxのコンテナを立てることで実現可能ではないかと目論んでいます。 時期がきたら試してみます。

以上です。えんじょい。

Dockerエキスパート養成読本[活用の基礎と実践ノウハウ満載!] (Software Design plus)

Dockerエキスパート養成読本[活用の基礎と実践ノウハウ満載!] (Software Design plus)

OSS版Drone+Vagrant+Bitbucket を試す

OSS 版 Drone がようやく動いたので、メモします。 VagrantUbuntu を立てて、Bitbucket のプライベートレポジトリと連携するところまで。 今回はPython3+Django です。

Vagrant

ubuntu を使います。

vagrant init ubuntu/trusty64

Vagrantfile は以下の通りです。ふつうです。

Vagrant.configure(2) do |config|
 config.vm.box = "ubuntu/trusty64"
config.vm.network "forwarded_port", guest: 80, host: 8080
 config.vm.network "private_network", ip: "192.168.33.10"
 config.ssh.forward_agent = true
end

vagrant を起動して入ります。

vagrant up
vagrant ssh

Docker のインストール

sudo apt-get install docker.io sqlite

Drone のインストール

README に書いてある通りにインストールして起動します。

# Ubuntu, Debian
wget downloads.drone.io/master/drone.deb
sudo dpkg -i drone.deb
sudo start drone

http://localhost:8080 にアクセスして、Drone の画面が出るか確認

ngrok

ngrok を使って、 Vagrant内で起動している Drone を外部公開する必要があります。

wget https://dl.ngrok.com/ngrok_2.0.17_linux_amd64.zip
unzip ngrok_2.0.17_linux_amd64.zip

ngrok をダウンロードしたら、お好きなサブドメインを決めて、バックグラウンドで実行します。 ここでは適当に ksmzndrone とします。

./ngrok http -subdomain=ksmzndrone -log=stdout 80 > .ngrok2/ngrok.log &

https://ksmzndrone.ngrok.io にアクセスして、さっきと同じ画面になればOK。

Bitbucket の設定

コンシューマキーの登録

今回は Bitbucket のレポジトリを指定します。 まず、「アカウントの管理」→「OAuth」で コンシューマキーを登録します。

名前を適当に「drone」とし、 URLを先ほどngrokで指定したURL+「api/auth/bitbucket.org」とします。 今回は「https://ksmzndrone.ngrok.io/api/auth/bitbucket.org」ですね。

登録すると、「鍵」と「Secret」がもらえます。

これを /etc/drone/drone.toml の bitbucket の欄に記載し、 さらに「open=false」→「open=true」とします。

記載したら保存し、drone を再起動します。

sudo restart drone

アカウントの登録

https://ksmzndrone.ngrok.io を開くと、Bitbucketの設定ができるはずなので、 アカウントを登録し、レポジトリをアクティベートします。

フックの設定

その後、レポジトリの「Setting」→「フック」を開き、 POST の URL のドメインが「https://ksmzndrone.ngrok.io」になっているか確認します。 もし URL が localhost から始まっていたら、その部分を「https://ksmzndrone.ngrok.io」に変更し、 最終的に「https://ksmzndrone.ngrok.io/api/hook/bitbucket.org/****************」 となっていればOK。

Docker の設定

では、Docker の設定を行いましょう。 まず、Drone のベースとなる image を pull します。

sudo docker pull bradrydzewski/ubuntu
sudo docker pull bradrydzewski/base

次に、自分のアプリのビルドに必要なものを用意します。 今回は Python3+Django ということで、 Python3 の image を用意します。

sudo docker pull bradrydzewski/python:3.3

.drone.yml

自分のレポジトリのルートディレクトリに .drone.yml を配置し、ビルドの設定を書きます。

image: bradrydzewski/python:3.3
script:
 - echo 'Hello, Drone!'

とりあえず今回は、ただ echo するだけの .drone.yml にしました。

実行

では、この状態で Bitbucket のレポジトリに Push してみましょう。 無事に echo されれば、OK です。

参考

AR.Drone 2.0 Power Edition (「HDバッテリー」×2本、「カラープロペラ」×3色同梱)

AR.Drone 2.0 Power Edition (「HDバッテリー」×2本、「カラープロペラ」×3色同梱)

ドローン空撮入門

ドローン空撮入門

確率分布を学ぶアプリを、shinydashboard を使って新しくしてみた & 英訳していただきました。

昨日は花粉がひどいのでShinyで遊んでいました。 一瞬窓を開けただけでハナが出たのでもう外出られません。 でもいいんです。ぼくにはShinyがありました。

shinydashboard で綺麗なShiny

以前Shinyで作成した、 確率分布を学ぶアプリ を、 shinydashboard を使って デザインやUIを一新しました!

いろいろな確率分布のパラメータをいじくるアプリ

以前のデザインより見やすく、綺麗になったと思います! shinydashboard は綺麗なデザインもさることながら、 使い方も簡単だったのでとても便利ですね。 配色のセンスが無いので青一色にしたのがぼくの残念さを物語っています。 他の人ならもっとオシャレにできると思います。

ただデザインを変えるだけなのもつまらないので、 確率分布の期待値や分散 を表示するように変更しました! 確率分布のパラメータを変更すると、きちんと期待値と分散の値も変化します。

値を表示している青色の領域は、valueBoxというshinydashboardの機能です。 カラーも多く用意されているし、アイコンも載せられるのでパッと見オシャレですね。 アイコンはなんとFont-AwesomeGlyphicons が使用可能です。ほんとオーサムですね。 ただ、豊富に用意されすぎていて、期待値と分散にどんなアイコンを使えばよいかわからなくなりました...。 とりあえず、期待値は大事な統計量なので☆マークに、分散はばらつきっぽく↔矢印マークにしてみました。
良い候補を思いついた方は教えて下さい。

英訳していただきました

また、報告が遅れましたが、 @kaz_yosさんがこのアプリを英訳して下さいました!! ものすごく嬉しいです!ありがとうございました!!

関連記事

参考文献

Shiny Dashboard