RStudioアドイン「codicR」で酷い英語力による変数名をなんとかする

この記事は 「RStudio Advent Calendar 2017」 15日目のエントリーです。

こんにちは、皆さんは英語が得意ですか。私はもう駄目です。

それなのにコーディングなどをしているので、変数名とかカラム名を付けるときにいつも苦労します。僕が書いたコードを見せると、「この変数名はちょっと」という反応が返ることがよくあります。すみません。もう一度リーダブルコードを読み直せ。

そんなときには、 「codic」 にお世話になります。 このサービスはあちこちで紹介されているのでご存知かもしれませんが、 日本語を入力するとプログラミング向けの英語に変換してくれるサービスです。最高ですね。

そんな素敵なcodicですが、お世話になりすぎてしまい、いちいちRStudioからブラウザに切り替えるのも苦痛になってきました。ありがたいことにcodicでは API が公開されているので、RStudioから使えるアドイン 「codicR」 を作ってみました。

使うとこんな感じです。

f:id:ksmzn:20171211222943g:plain

例えば「リクエストを送る」という関数を作りたいけど英語が出てこないとき、このアドインを使えばすぐにナイスなイングリッシュにトランスレイトしてくれます。

インストール

GitHubからインストールしてください。

> devtools::install_github("ksmzn/codicR")

使い方

1 codic でアカウントを作り、ログインします。

2 APIステータス ページにトークンがありますので、コピーして CODIC_TOKEN として環境変数に入れます。Rでやるならこう。

Sys.setenv(CODIC_TOKEN='<your-token>')

3 RStudioで、変換したい日本語を選択状態にします。

4 Addins メニューから Translate by codic を押します。

5 英語に変換され、自動的に挿入されます。

ホクソエムを変換するとどうなるか

すごくどうでもいい話をしますが、ホクソエムという変数名をつくりたいなぁと思い試してみたところ、

f:id:ksmzn:20171211235226g:plain

_人人人人人人_
> ho_shit_m <
 ̄YYYYYY^ ̄

以上です。エンジョイ

参考:

notchained.hatenablog.com

shiny.i18nパッケージでshinyを多言語対応

このエントリは「R Shiny Advent Calendar 2017」の10日目の記事です。

みなさん、せっかく作ったshinyアプリを世界の人々に見せたいときってありますよね。ね。

先日、自作Shinyアプリを多言語に切り替えるパッケージとかないかなぁと探したところ、 「shiny.i18n」パッケージを見つけたので試してみました。

shiny.i18nパッケージのつかいかた

注意: できたばかりのパッケージらしく、以下の解説は古くなる可能性があります。

インストール

GitHubからインストールしましょう。

devtools::install_github("Appsilon/shiny.i18n")

言語切り替え

では、さっそく使っていきましょう。

当然ですが、言語を切り替えるにはその言語に対応した文言が用意されていなければなりません。 shiny.i18n パッケージは、言語ファイルとして csvjson のどちらかが必要です。

今回は、下記のような json ファイルで説明します。

{
  "languages": [
    "en",
    "pl",
    "jp"
  ],
  "translation": [
    {
      "en": "Hello Shiny!",
      "pl": "Witaj Shiny!",
      "jp": "こんにちは、Shiny!"
    },
    {
      "en": "Number of bins:",
      "pl": "Liczba podziałek",
      "jp": "binの数"
    },
    {
      "en": "This is description of the plot.",
      "pl": "To jest opis obrazka.",
      "jp": "プロットの説明"
    },
    {
      "en": "Histogram of x",
      "pl": "Histogram x",
      "jp": "xのヒストグラム"
    },
    {
      "en": "Frequency",
      "pl": "Częstotliwość",
      "jp": "頻度"
    }
  ]
}

まず、「languages」の項に対応したい言語名を列挙します。ここは後述の「translation」と同一である必要があります。今回は英語・ポーランド語・日本語です。先頭に書いた言語がデフォルトとして設定されます。

次に、「translation」で各文言に対する翻訳を記載します。わかりやすいですね。

では、このjsonを適当な所に置き、試してみましょう。 はじめはshinyでなく、コンソールで実行してみます。

shiny.i18nはクラスで実装されています。 まずはインスタンスを作る際に、先程のjsonファイルを指定します。

「translations」を見ると、先程の設定がデータフレームとなっています。 これをもとに、言語を切り替えるようです。

> library(shiny.i18n)

> # 読み込み
> translator <- Translator$new(translation_json_path = "./data/translation.json")

> # 対応表
> translator$translations
                                                    pl                 jp
Hello Shiny!                              Witaj Shiny! こんにちは、Shiny!
Number of bins:                      Liczba podziałek            binの数
This is description of the plot. To jest opis obrazka.     プロットの説明
Histogram of x                             Histogram x    xのヒストグラム
Frequency                             Częstotliwość               頻度

では、実際に文字列を出力してみます。 まずは、デフォルトの英語です。

文字列の出力は translate メソッドで行います。 ttranslate の単なるラッパーなので、より短く書けます。 英語の文字列がそのまま出力されていますね。

> translator$translate("Hello Shiny!")
[1] "Hello Shiny!"
> translator$t("Frequency")
[1] "Frequency"

では、言語を切り替えてみましょう。 set_translation_language メソッドを使って日本語にします。

> translator$set_translation_language('jp')
> 
> translator$translate("Hello Shiny!")
[1] "こんにちは、Shiny!"
> translator$t("Frequency")
[1] "頻度"

おお、きちんと対応する日本語になっていますね。 次はポーランド語にしてみます。

> translator$set_translation_language('pl')
> 
> translator$translate("Hello Shiny!")
[1] "Witaj Shiny!"
> translator$t("Frequency")
[1] "Częstotliwość"

こちらもしっかり表示できています。 元の英語にももちろん戻せます。

> translator$set_translation_language('en')
> 
> translator$translate("Hello Shiny!")
[1] "Hello Shiny!"
> translator$t("Frequency")
[1] "Frequency"

Shiny で使う

では、本題であるShinyで使ってみましょう。 パッケージのGitHubレポジトリにはサンプルがあり、そちらのソースをjsonを読むように変更しました。

こんな感じで切り替えできます。

f:id:ksmzn:20171209204102g:plain

shinyのソースはこちら(app.R)です。 reactive を用いて言語を切り替えています。

library(shiny)
library(shiny.i18n)

ui <- shinyUI(fluidPage(
  titlePanel('shiny.i18n'),
  uiOutput('page_content')
))

translator <- Translator$new(translation_json_path = "./data/translation.json")

server <- shinyServer(function(input, output) {
  
  i18n <- reactive({
    selected <- input$selected_language
    if (length(selected) > 0 && selected %in% translator$languages) {
      translator$set_translation_language(selected)
    }
    translator
  })
  
  output$distPlot <- renderPlot({
    x    <- faithful[, 2]
    bins <- seq(min(x), max(x), length.out = input$bins + 1)
    hist(x, breaks = bins,
         col = "darkgray", border = "white",
         main = i18n()$t("Histogram of x"), ylab = i18n()$t("Frequency"))
  })
  
  output$page_content <- renderUI({
    tagList(
      sidebarLayout(
        sidebarPanel(
          selectInput('selected_language',
                      i18n()$t("Change language"),
                      choices = translator$languages,
                      selected = input$selected_language),
          sliderInput("bins",
                      i18n()$t("Number of bins:"),
                      min = 1,
                      max = 50,
                      value = 30)
        ),
        mainPanel(
          plotOutput("distPlot"),
          p(i18n()$t("This is description of the plot."))
        )
      )
    )
  })
  
})

shinyApp(ui = ui, server = server)

できたばかりのパッケージなので破壊的変更が起こる可能性はありますが、文言を切り替えたいときにはぜひ試してみてください。

あの日のようにホクソエムになる

このエントリは HOXO-M Advent Calendar 2017 4日目の記事です。 何なんだホクソエムアドベントカレンダーって。

HOXO-Mの方々にはいつも勉強会やブログ、書籍、Rパッケージなど様々な場面でお世話になる機会が多く、大変感謝しております。 それと同時に、その圧倒的パワーに昔憧れを抱いているのも事実です。

その憧れる気持ちが行き過ぎたのか、その昔、私は 匿名技術集団ホクソエム組に入門するための杯(カプチーノ)を交わしていないのにも関わらず、 自らをホクソエムと名乗ってしまったのです。

それは私が今の職場に就職して間もないときのこと。 私は職場の方々と仕事終わりに 塚田農場 に行き、楽しいひとときを過ごしていました。 夜も更け、宴もたけなわという頃、店員さんに塚田農場名刺なるものの存在があると聞きました。

店員さん「只今塚田農場でお客様のお名刺をお作りしているんです〜!お名前よろしいですか?」

私「あ、はい、ホクソエムです」

店員さん「ほ、ほく.....はい?」

そうして出来たのがコレです↓

f:id:ksmzn:20171204211329j:plain

厄介な客だと思われたでしょうが、なんとほくそ笑んでるイラストも描いてくれました。 その日以来、なんだか恥ずかしくてその塚田農場に行っていないのですが、 今はどうやら名刺サービスは終了してしまっているようです。

しかし、あのときの僕のように、ホクソエムに憧れる R使い はたくさんいると思うのです。 そんな方々のために作りました。

ホクソエム名刺アプリ「HOXO-M Card」です。どうぞ↓

HOXO-M Cardhttps://ksmzn.shinyapps.io/hoxom-card/

Shinyとmagickパッケージを使うことで、誰でも簡単にホクソエムに入った気になれる画期的なサービスです。

ムダにTwitter連携機能とかmagickパッケージによるエフェクトとかもあるので、遊んでみてください。 Twitterログイン後にShereボタンを押すと、名刺画像がいきなり投稿されますので、ご注意を。 あんまりいろんなブラウザで動作確認してないので、動かなかったらごめんなさい。 コードはこちらです -> ksmzn/HOXOM_card PRお待ちしてます。

実はRで名刺を作るネタはおもいっきり被っているのですが、こちらはおふざけ編ということで。 真面目な名刺がほしい人は u_riboさんのエントリ がめちゃめちゃ為になります。

エンジョイ